
大切な靴は修理しながらでも長く履きたいものですが、どのような症状であれば修理できるのか疑問に感じている人もいるでしょう。
そこで今回は靴の修理でできることを14ほど紹介していきます。もしかすると修理を諦めていたお手持ちの靴が修理できる可能性もあるかもしれませんので、靴の修理に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
スニーカーのインソールの交換

スニーカーのインソールは化繊などの素材でできているため、比較的早く摩耗するパーツです。インソールは靴本体に接着されているものとそうでないものがあり、接着されていないものは自分でも簡単にインソールを交換できますが、接着されている場合でも修理店にて交換してもらうことができます。
なお、インソールはすき間部分に埃や汚れが溜まりやすく臭いの原因にもなるので、定期的に交換することをオススメします。
スニーカーのオールソール
スニーカーのかかと部分がすり減ってしまうと歩きにくいだけでなく見た目も悪くなってしまいます。すり減ったかかとなど靴底は部分的に補修することもできますが、一旦アウトソールすべてを剥がして新しいものに交換する「オールソール」という方法による修理もできます。
スニーカーの潰れたかかとの修理
スニーカーのかかと部分は柔らかいので踏んでしまうとすぐに潰れてしまいます。かかとが潰れたスニーカーは履き心地も悪いですし、何よりもだらしない印象で見た目も良くありません。しかし、潰れてしまったかかとも修理店で内部の芯地を交換してもらえばある程度は元の状態に戻すことができます。
ハイヒールのヒールカット
ハイヒールを買ってみたもののヒールが高すぎて履きづらいという経験をしたことがある女性は少なくないでしょう。そんな時は靴の修理店でヒールを切ってもらうことも可能です。ただ、ヒールを切りすぎてしまうと全体のバランスが崩れ、さらに履き心地が悪くなるといった可能性もあるので、1cm程度がカットできる長さの目安になります。
縫い糸のほつれの補修
靴のアッパー部分に多く見られる縫い糸ですが、ほつれたままにしておくとあっという間にほつれが広がりアッパーの歪みや型崩れなどの原因になってしまいます。スニーカー、レザーシューズなど靴の種類にかかわらず縫い糸のほつれは比較的簡単に修理できるので、早めに修理に出しましょう。
レザーシューズのキズ補修
レザーシューズのアッパーについたキズはリペアクリームなどを使って自分で簡単に修理することができます。しかし、キズが深い場合やブラウン系など微妙な色味の靴の場合、自分で修理すると不自然な仕上がりになる可能性があるので修理店に任せた方が無難です。
レザーソールのアウトソール補修
ゴム製のアウトソールだけでなくレザーソールも補修が可能です。特にレザーシューズはつま先やかかとのすり減りが大きくなるとソールだけでなく靴本体までにダメージが及んで、修理代が高くなったり修理ができなくなったりするので、少しの摩耗でも早めに修理することが大切です。
レザーシューズのオールソール
スニーカーだけでなくレザーシューズもアウトソールの交換が可能です。特に高級なレザーシューズはオールソールを繰り返しながら何十年も履き続けることを前提として作られているものも多いです。アウトソールに穴が空いてしまうなど補修だけでは間に合わない症状が出たら、オールソールが可能かどうか修理店に相談してみましょう。
オールソールではそれまでと同じようなソールに張り替えるだけでなく、レザーソールをラバーソールに交換して履き心地を重視するなど、自分好みのソールにカスタマイズすることもできます。
レザーシューズのライニング補修
ライニングとはアッパーの内側部分ですが、ライニングは常に足に触れているため少しずつ摩耗していきます。特にかかとや小指の付け根部分などは知らず知らずのうちにライニングがすり減っていることがあります。ライニングは穴が空いて中の芯地までダメージが及ぶと芯地の交換も必要になるなど、大がかりな修理になるので早めに修理店に出しましょう。
レザーシューズのコバ補修
靴のアウトソール側面のことをコバと呼びますが、コバはアッパーより外側に張り出しているため擦れやすく履いているうちにダメージが蓄積されていきます。コバは有色クリームとペネレイトブラシを使って日常的にお手入れすることもできますが、これだけではコバを美しく保つのは困難なので定期的に修理に出すことをオススメします。
修理店によるコバの補修では表面をきれいに削ってからロウを浸透させ色づけしますが、コバがきれいになると靴全体の印象がガラリと変わります。
レザーシューズの補色・ツヤ出し
レザーシューズを長く履いていると徐々に色落ちしてきますが、修理店では色褪せたレザーシューズの補色もできます。なお、補色やツヤ出し作業は自宅でもできますが、慣れるまではなかなか難しいです。靴のお手入れを嗜みにしたい人は別ですが、そうでなければ修理店に依頼しましょう。
修理店にてきれいにケアされて戻ってきた靴を見てびっくりする人も少なくないはずです。
レザーシューズの洗濯
「革に水は厳禁」と思っている人もいるはずですが、実はレザーシューズも水で洗うことができます。もちろん合皮だけでなく天然皮革も水洗いが可能です。革は水で洗うことで汚れや臭いを落とせますが、天然皮革の場合には革に適度な水分を補給できるというメリットもあります。
しかし、素材によっては水洗いしない方が良いものがあったり、自分で洗うと革を傷めてしまったりする可能性があるので、修理店にお願いしましょう。
ハトメやビットなど金具類の交換

靴ひもを通す穴部分の金具の「ハトメ」や、ローファーの甲にあしらわれた「ビット」と呼ばれる金具など、靴には金具が付いていることも少なくありませんが、こうした金具は経年劣化が避けられません。特にサビついてしまうとアッパーにサビ汚れが付着してしまうなど見た目にも良くありません。
修理店ではこうした金具の交換も可能ですが、金具のちょっとした変化で靴の印象もかなり違ってくるので修理後に「こんなはずではなかった」といったことにならないように、交換用の金具を豊富に取り扱っている修理店を選ぶことも大切です。
修理兼リメイク
靴の修理では、以前の状態に戻すだけでなく修理と共にキャンバス地のスニーカーのアッパーを一部だけレザーにしたりレザーシューズのアッパーの色を変えたりするなど、自分だけのオリジナルの一足にリメイクすることもできます。
特にダメージの大きな靴は元の状態に戻すのが難しいので、思い切ってリメイクを検討するのもひとつの方法です。